改善事例

CASE

BRANCH: 吉祥寺
CATEGORY: 頚椎症性筋萎縮症

【発症後10ヵ月】　60代女性・頚椎症性筋萎縮症の改善事例

スプーン操作比較

60代: 女性

ご利用者様情報

年代: 60代
性別: 女性
疾患名: 頚椎症性筋萎縮症
発症からの期間: 10ヵ月
症状: 可動域制限・筋力低下
ご利用期間・回数: 7回/1ヵ月
リハビリ目標: 右手で食事をとりたい（最終目標は箸を使って食事をとりたい）

動画
リハビリの記録
リハビリの結果
担当スタッフからのコメント

動画

MOVIE

HAL（肘屈曲伸展）
HAL（前腕回内回外）
手内在筋へのアプローチ

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リハビリの記録

RECORD

ご利用までの経緯

2023年秋に頚椎症性神経根症、2024年春に頚椎症性筋萎縮症の診断。
右手の力が徐々に弱まり、右手で食事をとることも難しくなっていました。
2024年10月頃から週1回外来リハビリを受けていましたが、あまり変化を感じておりませんでした。
手術をせずにこれ以上悪くならず、また右手で食事をとりたいというお気持ちで当施設のご利用を開始されました。

体験時の状況

「右手を上に上げる」「前に出す」「肘を曲げる」などの動きで脇を閉め、肩を上方へ引き上げる代償動作が顕著にみられました。
肩周囲の代償動作の影響で、左右の肩の高さに違いが出ていました。
スプーンを使用した模擬食事動作では、手や前腕を持ち上げるに十分な上腕の力がなく、肩周囲を固めて肘を曲げるため、腕が前上方へ上がらず、体を後ろに傾けることで腕の動きを補っていました。
手元が肩から上に上がらず、手首をさらに曲げてスプーンを口元へ持っていこうとするため、手首や指に負担がかかっている状態でした。

リハビリ内容

代償により硬くなっていた肩周囲筋の柔軟性を引き出し、肩関節の内外旋運動を促しました。上腕・前腕部に丁寧な動きを入れ可動性の改善を図りました。
HAL@を使用して、低負荷での肘の屈伸運動、前腕の回内外運動を100～150回程度行いました。
また徒手による上腕・前腕への抵抗運動、手首や肘の動きの確認、手内在筋の柔軟性改善、食具を用いた動作練習も行いました。
自主トレーニングはご本人と回数や頻度を相談しながら実施しました。

リハビリの結果

RESULT

上腕の力が改善したため、肩周囲に無理な力を入れずに肘を曲げることができるようになってきました。
腕を前上方へ上げることができるようになったため、体を後ろに傾ける代償動作も減ってきています。
手元が肩の上まで上がるため、手首や指に負担をかけずにスプーンを口元に持っていけています。
肩周囲と上腕の動きのバランスも改善したため、左右の肩の高さもほぼ違いが無くなりました。
しかし、筋疲労もあるため、リハビリ場面での動きが生活場面に汎化するにはまだ時間がかかる状態です。

担当スタッフからのコメント

COMMENT

頚椎症性神経根症を含めると発症から約1年経過しており、肩周囲の硬さや上腕・前腕部の筋萎縮が顕著に見られました。
また頚椎症により神経が圧迫されている状態ですので、頚部には特に配慮をしてリハビリを実施しました。
一度低下してしまった筋力を取り戻すにはとても時間がかかりますが、少しずつリハビリを積み重ねていくことが目標に近づく道だと思っております。