改善事例

CASE

BRANCH
横浜

【出生時発症】10代男性・脳性麻痺の改善事例②

歩行の比較(両側ロフストランド杖歩行から片ロフストランド杖歩行へ)

10代
男性

ご利用者様情報

年代
10代
性別
男性
疾患名
脳性麻痺
発症からの期間
出生時より
症状
両下肢麻痺
ご利用期間・回数
8ヶ月・46回
リハビリ目標
ロフストランド杖と車椅子を併用して日常生活ができる

動画

MOVIE
  • 横歩きでの体幹機能練習

  • フリーハンド歩行練習

  • 手すりとロフストランド杖での階段練習

リハビリの記録

RECORD

ご利用までの経緯

出生後より医療機関でのリハビリを継続して受けていました。これまで基礎的な動作を改善するリハビリを中心に行ってきていたため移動手段としては車椅子が主となり歩行は練習場面のみとなっていました。今後の成長を踏まえ更なる改善ができないかというご相談を頂きご来店して頂きました。

体験時の状況

歩行器を使用した歩行は手の支えもあるため可能でしたが、立ち上がりの場面では空間で体幹を保持する機能が十分でなく、手を使わない立ち上がりではお尻が持ち上がらない、又は上がっても座位に戻ってしまう状態でした。

リハビリ内容

週2回、計46回のリハビリに通って頂いています。
取り組んだ主なリハビリ内容は以下の通りです:

【体幹】四つ這いや膝立ち、立位での動作に徒手療法やアクティビティを組み合わせ、体幹機能を回復

【バランス訓練】立ち座り動作、壁を背にした状態でのスクワット、片足立ちなど、ダイナミックな動作の中でバランス反応を高める練習

【課題志向型練習】右足での支持性を高めるため歩行動作の中での課題となる動きを焦点化し動きの修正を反復して練習

【歩行練習】体の向きを意識しての横歩き練習や片ロフストランド杖歩行を開始し、応用的な要素として床に置いたお手玉を拾ったりペットボトルを持って歩くなど実用的な練習を加えていきました。また短距離ではありますが手放しでの歩行練習にもチャレンジしています。

これらの練習に加え自宅での自主練習にも引き続き取り組んで頂いており、ご本人の意欲とご家族様のサポートがリハビリの質をさらに高めています。

  • リハビリ中の画像
  • リハビリ中の画像
  • リハビリ中の画像
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リハビリの結果

RESULT
| Before                                 | After
| 両側ロフストランド杖での歩行で歩行中の動作が全体的に緩慢       →片側ロフストランド杖での歩行が可能となり動作の緩慢さが減少 |
| 階段昇降動作実施困難                         → 片側ロフストランド杖と手すりで20段以上の昇降が可能に |
| 5m歩行速度 59”5、34歩(両側ロフストランド杖)             → 5m歩行速度 52”4、27歩(片側ロフストランド杖) |

担当スタッフからのコメント

COMMENT
両足の麻痺症状に加え、体幹機能低下によるバランスの不安定さやそのことに起因する歩行能力の低下を認めました。体幹機能を高めるアプローチを繰り返すことで徐々に姿勢の改善や動きの幅が広がっていきました。バランス反応を高める練習を繰り返しつつ、歩行動作中の課題に集中的に取り組んていくことでダイナミックな歩行への変化を認めました。徐々に練習の難易度を高めていくことや遊びの要素を含めることで意欲低下を防ぎながら継続的な練習に取り組むことができました。現在は更なる実用性を高めるため屋外での歩行練習や階段昇降の練習を継続しています。片ロフストランド杖での歩行についても更なる安定性や動作の効率性を高める練習を行い、実用性を高めていきます。
担当者の画像

中田 裕

ご利用者様データ 改善実感率89% 実際の施設利用者様によるアンケート結果をご覧いただけます