【発症後7年】70代男性・T様・パーキンソン症候群の改善事例
立ち上がり比較・歩行動画
- 70代
- 男性

ご利用者様情報
- 年代
- 70代
- 性別
- 男性
- 疾患名
- 中枢神経原発悪性リンパ腫
- 発症からの期間
- 10年
- 症状
- パーキンソン症候群
- ご利用期間・回数
- 3週間 5回
- リハビリ目標
- ノルディックポールを持って 屋外歩行を行う
リハビリの記録
RECORDご利用までの経緯
10年前、中枢神経原発悪性リンパ腫を発症し、その2年後に再発。
病気との闘いが続く中で、次第に立ち上がることも歩くことも難しくなっていきました。
これまで、老人保健施設での生活を送りながら、リハビリを続けてこられましたが、やがて一人で立ち上がることさえ困難な状態に。
「もう一度、自分の足で歩きたい」
「ノルディックポールを使って、外の空気を感じながら歩けるようになりたい」
そんな強い思いを胸に、当施設のリハビリに挑戦されることになりました。
体験時の状況
第三・第四腰椎の可動性が低下しており、端坐位(ベッドなどに座った状態)での体幹の前屈が顕著でした。
そのため、重心を上方へ移動することが難しく、立ち上がる際には両腕を使って引っ張る動作が見られ、介助なしでの立ち上がりは不可能な状態でした。
歩行時には小刻みな歩行が見られ、手引き介助を行なっても2m程度の歩行が困難でした。
リハビリ内容
まず初めに、腰椎の可動性を促すリハビリから開始しました。
腰椎の動きが改善してきた段階で、仰向けの状態(背臥位)で骨盤を左右に動かし、両側の腹部の柔軟性を高めるトレーニングを行いました。
その後、端坐位(座位)で骨盤の前後傾運動を実施し、腹圧を高めるトレーニングを行いました。
歩行の介入では、横向き(側臥位)や立位で、右股関節の伸展に合わせて大殿筋・ハムストリングスの収縮を促すリハビリを行いました。
リハビリの結果
RESULT最初は前方からの支えが必要でしたが、今では後方のベッドを利用しながらも、ご自身の力で立ち上がれるようになっています。
そして歩行も、小刻みな歩行が改善し、今では見守りがあれば一人で歩くことができるまでに改善しました。
これは、「歩きたい」という強い意志と努力が実を結んだ瞬間でした。
しかし、努力を積み重ねることで「できなかったこと」が次第に「できること」に変わっていきました。
今では、見守りさえあれば独歩が可能となり、立ち上がりもご自身でできるようになりました。
今後はさらに体幹の柔軟性を高め、姿勢を伸ばせるようにサポートし、屋外でノルディックポールを使用した歩行が可能となるよう、精一杯リハビリを行ってまいります。
岡 民雄