【発症後約1か月】60代男性・TU様|脳梗塞による左片麻痺の改善事例
左上肢機能(比較)
- 60代
- 男性
ご利用者様情報
- 年代
- 60代
- 性別
- 男性
- 疾患名
- 脳梗塞
- 発症からの期間
- 約1か月
- 症状
- 左片麻痺
- ご利用期間・回数
- 回数:1か月/週2~3回/8回コース
- リハビリ目標
- 左手を動かせるようにしたい
リハビリの記録
RECORDご利用までの経緯
TU様は、約1か月前に仕事で海外滞在中、脳梗塞を発症されました。
その後、現地の病院で約2週間リハビリを受けられました。
当施設のご利用後、翌週から約2か月間、回復期リハビリテーション病院へ入院される予定でした。
そのため、入院までの限られた期間の中でも、少しでも左手の動きを改善し、より良い状態で回復期リハビリへつなげたいという思いから、当施設へご来店されました。
ご本人からは、「入院までの時間を無駄にせず、できることに取り組みたい」という前向きなお気持ちが強く感じられました。
体験時の状況
体験時、左腕を動かそうとすると努力性が強く、体幹や腕全体に余計な力が入りやすい状態でした。
腕を上げる動きも、何とか肩の高さまで上げられる程度で、肘や指を曲げ伸ばしすることも難しい状況でした。
日常生活においても、左手を使用する機会はほとんどありませんでした。
そのため、まずは「どの筋肉に力が入りやすいのか」「どの動きで代償が出やすいのか」を丁寧に確認し、無理に動かすのではなく、左腕を動かすための土台づくりから進める必要があると判断しました。
※努力性:目的とする動作を行う際に、必要以上に力が入ってしまう状態のこと。
リハビリ内容
海外での入院中は、歩行を中心としたリハビリを受けられていました。
そのため、左腕に対するリハビリは、当施設へ通い始めてから本格的に開始しました。
当施設ではまず、左腕を動かす際に体幹や腕全体へ余計な力が入ってしまう状態、いわゆる代償運動の軽減を目的としたリハビリから開始しました。
代償運動が出にくい臥位で、左腕をゆっくり動かしながら、肩甲骨・肩関節・肘関節の役割を一つずつ確認しました。
その後、肩関節や肘関節を順番に動かす練習を行いました。
また、動かす方向によって「どこに力が入りやすいのか」を右腕の動きでも確認しながら、反復して練習を行いました。
肘の曲げ伸ばしの練習には、HAL®も使用しました。
肩を動かす時と同様に、肘を動かす際にも努力性が強く、肘以外の部位にも力が入りやすい状態でした。
そのため、「机上の物に手を伸ばす」「ペットボトルで水を飲む」「食べ物を口に運ぶ」といった日常生活の動作をイメージしながら、TU様にとって余計な力が入りにくい方法を一緒に探していきました。
単に回数をこなすのではなく、ご本人が「どう動かせばよいのか」を理解しながら練習できるよう、動きの感覚を確認しながら進めました。
さらに、左肩を動かす際に体幹が後方へ傾く様子も見られたため、座位姿勢での体幹運動も実施しました。
前後・左右へバランスよく体幹を動かす練習を行い、腕を動かすための姿勢づくりにも取り組みました。
リハビリの結果
RESULTリハビリ後は、肘を伸ばした状態で、頭上まで左腕を上げられるようになりました。
また、上げた左腕をその位置で保持することも可能となりました。
肘の動きについても、少しずつ筋肉を使う感覚が分かるようになり、余計な力が入り過ぎていた曲げ伸ばしの動きにも改善がみられました。
短期間のご利用ではありましたが、左腕を動かす際の余計な力が軽減し、動かし方を理解しながら練習できる状態へと変化されました。
回復期リハビリテーション病院での本格的なリハビリに向けて、左腕を使うための基礎づくりができたことは、大きな成果だったと考えています。











開始時は、左腕の動かし方が分からず、やみくもに力を入れてしまう状態でした。
しかし、筋肉の使い方や腕が動く際の感覚を一つずつ整理していく中で、「そういうことか」と気づかれ、ご自身で確かめるように何度も同じ動きを練習されていた姿がとても印象的でした。
また、ご自宅でも毎日自主練習を続けられていたことが、今回の改善に大きく関わっていると感じています。
今回のリハビリでは、限られた期間の中で、できるだけ良い状態で次の回復期リハビリへつなげることを大切にしました。
そのため、無理に動かすのではなく、左腕を動かすために必要な感覚や姿勢、力の入れ方を一つずつ確認しながら進めました。
当施設に通われた1か月間で、左腕を動かすための基礎となる部分に改善がみられました。
当施設でのリハビリが、今後予定されている回復期リハビリテーション病院でのリハビリにつながる準備となり、少しでもお力添えできていれば幸いです。
TU様には、これからさらに改善していける点がたくさんあると思います。
今後のリハビリを応援するとともに、生活の中で左腕を少しでも使えるよう、必要に応じて引き続きサポートさせていただきます。
この事例のように、当施設では「今すぐ大きく変えること」だけでなく、次のリハビリにつながる状態をつくることも大切にしています。
入院前・退院後・保険リハビリと並行したご相談も可能です。
伊藤 悠祐