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脳梗塞は突然に襲いかかることがある病気ですが、その前兆がみられる場合があります。
前兆を見逃すと、病後の早期改善の可能性を逃し、重篤な後遺症が残る恐れがあります。
この記事では、脳梗塞の見逃されがちな前兆を具体的にお伝えします。
自分でできるチェックリストも掲載しますので、ご活用ください。
正しい知識と行動で、ご自身と大切な人の健康を守りましょう。
脳梗塞とは?
脳梗塞は、脳出血・クモ膜下出血とともに、脳卒中に含まれる疾患のひとつです。
また脳梗塞は、脳卒中全体の74%を占め、脳卒中の中で最も割合の大きい疾患です。
脳卒中についての統計を見ていきましょう。
脳卒中は、1951年から約30年にわたって死亡の原因の第1位でした。
下記のグラフをご参照ください。
現在では、その後の急性期治療の進歩により、「がん」「心疾患」に次いで第3位となっています。
ですが下記の通り、脳卒中の患者の全体の数はむしろ年々増加しています。
2020年時点では、国内の脳卒中患者は、約174万人となっています。
また脳卒中による死亡率が低下していることは、その後に後遺症を抱えて生活する方が増えているということでもあります。
介護認定の原因について
40歳~64歳の2号被保険者の方が、介護が必要となった原因でもっとも多い疾患は、脳卒中(51.1%)です。
脳梗塞の前兆
この章では、脳梗塞の初期症状として現れる前兆について解説します。
早期にこれらのサインを識別し適切な対応をとることが、深刻な結果を招かないためにとても大切です。
運動に関する前兆
脳梗塞はしばしば運動機能の障害を引き起こします。
以下の症状に注意してください。
- 急に手足の動きが悪くなる
- 急に片方の手足や顔のしびれが起こる
言葉に関する前兆
言語障害も脳梗塞の一般的な前兆です。
話していて、次の変化が突然現れた場合、注意が必要です。
- 急に言葉が出にくくなる
- 急に呂律が回らなくなる
見え方に関する前兆
視覚障害は、脳への血流不足により発生することがあります。
特に次のような症状に注意してください。
- 急に片方の目の視力が落ちる
- 急に物が二重に見える
視覚に関する前兆
視覚障害は脳の特定部位が影響を受けると発生します。
- 急に片方の目の視力が落ちる: 突然視力の低下が生じることがあります。
- 急に物が二重に見える: 視覚情報を処理する脳の部分が障害を受けると、物が二重に見えることがあります。
平衡感覚と意識に関する前兆
脳梗塞は平衡感覚と意識にも影響を与えることがあります。
以下の症状には特に注意が必要です。
- 急にめまいがしてバランスを保てなくなる: 平衡を司る脳部位が血流不足により影響を受けるためです。
- 急に意識がなくなり倒れてしまう: 脳の重要部位が急激に血流不足になると、意識を失い倒れることがあります。
頭痛に関する前兆
頭痛は脳梗塞の警告となることがあります。
特に以下のような頭痛には注意が必要です。
- 普段起こらない頭痛: 脳内の圧力変化により発生することがあります。
- だんだん強くなる頭痛: 脳の血流が悪化するにつれて強度が増します。
- 体験したことのない強い頭痛: これは非常に重要な警告信号であり、直ちに医療機関を受診することが推奨されます。
このように、脳梗塞の前兆には様々な症状があり、それぞれが重要な警告ですので、これらの症状を正しく理解し、迅速に対応することが大切です。
チェックリストで脳梗塞の前兆を今すぐチェック!
脳梗塞の前兆をご自身で早期に気づく助けとなるチェックリストです。
自己診断で迅速な対応ができることがあります。
チェックリストを使って前兆を見逃さないようにしましょう。
項目 | 内容 | |
---|---|---|
目の見え方 | 物が二重に見える | |
視野(見える範囲)が狭くなる | ||
障害物が見えずに、ぶつかったり転んだりする | ||
どちらかの目が見えにくくなる | ||
感覚のこと | 口の周りがしびれる | |
顔の半分がしびれる | ||
急に手や足がしびれる | ||
急に手や足が震える | ||
手や足に薄皮が一枚ついている感じがする | ||
めまいや耳鳴りがする | ||
バランスがとれず上手く歩けない | ||
急に動機が起こったり、冷や汗がでる | ||
体を動かすこと | 何もないところでつまづく | |
足がもつれる | ||
階段で足を引っ掛ける | ||
箸を上手く持てない | ||
力が入りにくい | ||
呼吸・飲みこみ | 食べ物や水が飲みこみがうまくいかない | |
痰がらみが多くなってきた | ||
急にむせる | ||
話すこと | 人の話が理解しにくい | |
自分の話したい事が話せない | ||
ろれつが回らないことがある | ||
大きな声で話すと息が切れる | ||
その他 | けいれん発作がおきる | |
意識を失う | ||
急に頭痛や肩こりが起こる | ||
チェックされた数: 0 |
いかがでしたか。
一時的な症状でも、脳梗塞の可能性があるため、早期の診断が必要です。
このチェックリストを利用して、脳梗塞の前兆があることが分かった場合は、早急に医療機関を受診してください。
脳梗塞は早期発見が非常に重要です。
見逃しやすい脳梗塞の前兆5選
この章では、日常生活で見逃しやすい脳梗塞の前兆について具体的な例を挙げて解説します。
ご紹介する症状は一見すると他の軽い病気や疲れによるものと誤解されがちです。
ですが該当すれば、体からの重大な警告です。
運動障害
運動障害は、手足の麻痺や動かしにくさが見られます。
特に体の片側にだけに症状が現れることが多く、日常のちょっとした粗相として見逃されがちです。
この見逃しに注意!
- 単純な疲れや加齢によるものと誤解してしまう。
- 症状が軽い場合、重大な前兆と思わない。
感覚障害
感覚障害では、特に顔や手足のしびれが見られます。
こうした症状は、寝違えや一時的な圧迫感覚として軽視されがちです。
この見逃しに注意!
- 初期段階では症状が軽いため、すぐには心配にならない。
- 疲労やストレスが原因だと思ってしまう。
言語障害
言語障害の兆候には、話すことや理解することが突然困難になるということがあります。
これは、一時的なものと見違えられ、真剣に受け止められないことがあります。
この見逃しに注意!
- 疲れやストレスによる一時的なものと誤解してしまう。
- 社交場での緊張や不安として片付けてしまう。
視覚障害
視覚に関する前兆では、視力の急な低下や物が二重に見える症状が起こります。
目の疲れや老眼と混同され、適切な診断を受ける機会が遅れることがあります。
この見逃しに注意!
- 一般的な目の疲れとして無視してしまう。
- 急激な視力変化も一時的なものと軽視してしまう。
平衡感覚の障害
平衡感覚が突然失われることも、脳梗塞の一つのサインです。
めまいや立ちくらみが起こりますが、単なる体調不良と思われがちです。
この見逃しに注意!
- 普通のめまいや低血圧の症状と混同してしまう。
- 症状が軽い場合は特に気にすることなく忘れてしまう。
前兆が一時的に治まったら?
前兆が治まると安堵しがちですが、それが危険信号の一時的に消えただけかもしれません。
以下の点をあらためてご確認ください。
- 一時的な改善を誤解しない: 前兆が突然消えた場合でも、脳梗塞が進行中である可能性があります。
- すぐに受診する: 上記の通りですので、前兆が改善しても、早急に受診することが重要です。
- 再発のリスクを考える: 前兆が治まったのが一時的で、再発の可能性が高いことを念頭におきましょう。
前兆が治まったからといって安心せず、すぐに受診することが、とても重要です。
一過性脳虚血性発作といい、数分から数十分でその症状は消え長い場合でも24時間以内に消えるといわれる症状である可能性があります。
早期の受診と適切な治療を受けることで、深刻な状況を防ぐことができます。
脳梗塞時の緊急対応
この章では、脳梗塞が疑われる緊急時に取るべき行動について説明します。
脳梗塞は急を要する状況であるため、速やかな行動が必要です。
- 119番通報: 症状が現れたら直ちに救急車を呼ぶことが最優先です。
- 安全な姿勢を確保: 患者様が意識を失っている場合は、安全な横向きの姿勢に調整して、気道を確保します。
- 締め付けるものを緩める: ネクタイやベルトなど、体を締め付けるものは緩めて呼吸を楽にします。
- 冷静な判断を保つ: 周囲の人々が冷静を保ち、救急隊員の指示に従うことが重要です。
脳梗塞の疑いがある場合、迅速な対応が予後の改善を大きく左右します。
症状が一時的に改善しても、医療機関を受診することが不可欠です。
最終的に、脳梗塞の疑いがある場合は、迷わず行動することが命を守ることにつながります。
迅速な治療が患者様の命を守り、予後を良好にするためには必要不可欠といわれています。
↓↓↓脳梗塞を含む、脳卒中の初期症状を迅速にチェックする「FAST」も、こちらでご確認ください。
【予防法あり!】あなたは大丈夫!?脳卒中の初期症状チェックリスト
リハビリ専門職からのアドバイス
脳梗塞後のリハビリテーションについて、いくつかアドバイスをいたします。
第一に、定期的なリハビリテーションを継続することが重要です。
これにより、筋力や運動能力が向上し、日常生活機能の改善の可能性が広がります。
健康的な食事や十分な睡眠を心がけ、ストレス管理も意識してください。
また、情緒的なサポートも必要な場合がありますので、心の健康も見逃さずにご家族様やサポートグループの支えを受けることで、心理的な面でも支えられます。
脳卒中後のリハビリテーションは長期間にわたるものですが、地道に取り組み前向きな姿勢を持ち、一歩一歩着実に回復を目指していきましょう。
まとめ
さて、脳梗塞の前兆を見逃さないための情報を一通りご紹介しましたが、いかがでしたか?
ご自身や大切な人の健康を守るために、ここでお伝えした知識をぜひ日常生活に活かしてください。
特に前兆が一時的に治まったとしても、油断せず、早急に受診することが大切です。
脳梗塞は突然襲ってくることが多いですが、知識と準備があれば、できる対応が全く違ってきます。
この記事が、あなたやあなたの家族の健康を守る一助となれば幸いです。
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この記事を書いた人
水谷 滉希
理学療法士
2017年に理学療法士免許を取得。同年より理学療法士として勤務。一般病棟、地域包括病棟、回復期病棟、外来リハビリ、訪問リハビリ等様々な分野でのリハビリを経験。
2022年には名古屋市内の回復期病棟立ち上げをチームリーダーとして携わる。2023年10月脳神経リハビリセンター名古屋に勤務。
私は常に「諦めない気持ち」を大切にしています。セラピストとお客様が二人三脚となり、最後まで諦めず目標達成を目指しています。全力でサポートさせて頂きます。目標達成に向けて一緒に歩んでいきましょう。