お知らせ

「軽い脳梗塞だから大丈夫」と思っていませんか？

しかし、見過ごされやすいこの段階こそが、将来の大きなリスクの分かれ道です。

この記事では、軽度の脳梗塞について、定義・症状・治療・リハビリ・再発予防までをまとめて解説します。

患者様とご家族様が、安心して行動に移せるきっかけとなりましたら幸いです。

脳梗塞とは

脳梗塞は、脳出血・クモ膜下出血とともに、脳卒中に含まれる疾患のひとつです。

国内での統計

ここで国内での脳卒中の統計を見ておきましょう。

脳卒中全体の内、脳梗塞は約７割を占めています。

脳卒中は、1951年から約30年にわたって死亡の原因の第1位でした。

下記のグラフをご参照ください。

現在では、その後の急性期治療の進歩により、「がん」「心疾患」に次いで第3位となっています。

ですが下記の通り、脳卒中の患者の全体の数はむしろ年々増加しています。

2020年時点では、国内の脳卒中患者は、約174万人となっています。

また脳卒中による死亡率が低下していることは、その後に後遺症を抱えて生活する方が増えているということでもあります。

40歳〜64歳の２号被保険者の方が、介護が必要となった原因でもっとも多い疾患は、脳卒中（56.4％）です。

↓↓↓脳卒中についてはこちらの記事をご覧ください。
【改善事例あり！】脳卒中とは？どこよりもわかりやすく解説します！

症状が軽い脳梗塞とは？【正しい理解が回復への第一歩】

脳梗塞とは、脳の血管が詰まり、血流が止まる状態です。

脳梗塞の中には、梗塞範囲が狭く、症状が比較的軽く済むケースもあります。

この記事では、このような状態を便宜上「症状が軽い脳梗塞」と呼び、生活や予後に与える影響、注意点について解説します。

症状が軽い脳梗塞は、一見深刻に思われないかもしれません。

しかし、放置すれば再発や認知機能の低下を引き起こすこともあります。

症状が軽いため、見逃されやすいことが最大のリスクです。

症状が軽い脳梗塞の主な症状

この章では、「症状が軽い脳梗塞」で、主に見られる症状についてご説明します。

無症候性脳梗塞との違い

この項目では、「無症候性脳梗塞」との違いについて明確にします。

無症候性脳梗塞とは、自覚症状がないまま将来的に進行する脳梗塞のことです。

脳ドックなどで偶然発見されるケースが多く、症状が軽い脳梗塞と混同されがちです。

症状が軽い脳梗塞は、症状があるが一時的で回復する点が異なります。

「軽いから安心」とは限らない理由

症状が軽いからといって、安心して良いのでしょうか？

「いいえ」です。

症状が軽い脳梗塞は、今後の再発や進行型の脳血管障害の前兆でもあります。

放置することで、より重篤な脳梗塞や認知機能の低下を引き起こす可能性があります。

どのように発見されるのか（例：脳ドック）

症状が軽い脳梗塞は、突然の異変として気づく場合もあります。

無症候性の場合は検査でしか判明しません。

特に以下のような検査で発見されることが多くあります。

異常があれば、早期治療と生活習慣の見直しが重要です。

経過観察だけで終わらせないことが、再発予防につながります。

症状が軽い脳梗塞は治るのか？【再発予防と改善の分かれ道】

症状が軽い脳梗塞は、適切な治療で「完治」と評価できるケースもあります。

しかし、それには早期治療と正しい対応が欠かせません。

この章では、「治る」とは何かを整理し、再発や後遺症のリスクを防ぐための知識をお伝えします。

「治る」とはどの状態を指すのか？

「治る」と聞いて、どのような状態を思い浮かべますか？

医学的には、症状が完全に消失し、社会復帰できる状態を指します。

ただし、脳のダメージが完全に元通りになるわけではありません。

以下のような場合、「治った」と評価されます。

軽度でも後遺症が残る可能性があるケース

症状が軽いからといって、必ずしも後遺症がゼロとは限りません。

見えづらい後遺症が日常に支障をもたらすことがあります。

例えば以下のようなケースです。

これらは高次脳機能障害と呼ばれる一部の症状です。

軽度でも、注意深く経過を観察し、必要ならリハビリを検討することが大切です。

再発・認知機能の低下リスクとの関連性

症状が軽い脳梗塞を経験した方には、再発や認知機能の低下のリスクがあります。

脳の血流が一度でも滞ったことは、脳への負担のサインです。

再発予防は、認知症予防にもつながります。

不安が強い場合は、脳神経内科への相談をおすすめします。

脳神経の回復と時間の関係

脳神経の回復は、時間とともに段階的に進みます。

早い対応ほど、回復力が高まるのが特徴です。

回復のタイミングは、発症から3か月が最重要です。

もし回復が遅いと感じた場合は、自費リハビリの利用も有効な選択肢です。

症状が軽い脳梗塞の治療方法と入院期間

症状が軽い脳梗塞の治療は、重症とは異なります。

しかし、早期に適切な対応を行わないと、再発や重症化のリスクが高まります。

この章では、治療の進め方と入院の必要性について詳しく解説します。

初期治療のポイント（t-PAや抗血栓薬）

症状が軽い脳梗塞でも、発症直後の治療は極めて重要です。

特に発症から4.5時間以内であれば、t-PAという薬の適応※となります。

これは血栓を溶かし、血流を回復させる効果があります。

その他の治療方法もあわせて確認しておきましょう。

注意：市販薬や自己判断での服薬は危険です。

必ず医師の指示を受けるようにしましょう。

入院の有無と期間の目安

症状が軽い脳梗塞の場合、必ずしも長期入院が必要とは限りません。

ただし、再発防止と検査目的で数日の入院が勧められることがあります。

入院期間は、平均して3日〜1週間ほどが一般的です。

高齢の患者様や持病がある方は、さらに数日入院することもあります。

外来通院だけで済むケースとは？

一部の患者様は、外来通院のみで治療が完了することもあります。

これは、症状が非常に軽く、血管の閉塞や再発リスクが低い場合です。

外来であっても定期的な通院と検査は欠かせません。

ただし、自己判断で入院を断るのは非常に危険です。

医師の診断に基づいた対応を必ず行いましょう。

治療後の定期受診と検査内容

退院後も、再発を防ぐために定期的な受診が必要です。

とくに最初の3ヶ月間は重要な観察期間です。

観察内容は多岐にわたります。

この期間に異常がなければ、通院間隔を徐々に延ばすことも可能です。

軽度でも必要なリハビリ【日常生活を守るために】

症状が軽い脳梗塞では、入院や治療が短期間で終わることがあります。

しかし、再発予防や社会復帰にはリハビリが不可欠です。

この章では、症状が軽い脳梗塞に対して行われるリハビリの意義と内容を解説します。

リハビリの目的：再発予防と生活再建

リハビリは「体を動かす」ことだけが目的ではありません。

再発を防ぎ、日常生活の質を保つことも大きな役割です。

特に症状が軽い脳梗塞では、油断が再発の引き金になることもあります。

継続的なアプローチが、安心して生活を送る鍵になります。

症状が軽い脳梗塞に対する理学療法の役割

理学療法では、身体機能を正確に評価し、適切な運動療法を提供します。

軽度でも、左右差やバランス障害が残ることは珍しくありません。

早期からの対応が、二次障害の予防に繋がります。

通所リハビリや訪問リハビリも活用できます。

希望があれば、自費リハビリ施設の活用も検討してください。

自費リハビリを選ぶメリットと注意点

保険外の自費リハビリは、自由度の高い支援が受けられる点が強みです。

時間や回数に縛られず、継続的かつ個別性の高い指導が可能です。

ただし、費用面の負担があるため、事前確認が必要です。

保険内サービスを組み合わせることで、費用を抑える方法もあります。

実際に行われるリハビリの内容と頻度

症状が軽い脳梗塞では、以下のようなリハビリが実施されます。

頻度は週1～3回が目安で、症状や生活環境に応じて調整されます。

重要なのは、「無理なく続けられるかどうか」です。

自費リハビリでは、1回90分以上の施術も行っています。

このように個別対応が可能なため、症状や目標に応じて効果的な頻度や内容を選択できます。

継続的な取り組みが、自立生活の維持につながります。

↓↓↓再発予防については、是非こちらの記事もご覧ください。

【脳梗塞の再発率はなぜ高い？】予防のためにすぐ始める毎日の習慣！

リハビリと脳卒中の予防

脳卒中の予防は食事管理だけでなく、日常の運動習慣も再発予防に欠かせません。

この章では、リハビリの基本的な考え方と実践方法、実際の改善事例についてご紹介します。

「体を動かすこと」が再発を防ぎ、生活の質を高める支えになります。

リハビリの役割と脳の健康

脳卒中後のリハビリには、身体機能の回復だけでなく、再発予防という側面もあります。

定期的な身体活動は、脳の血流を改善し、神経機能を保つ効果があります。

リハビリは「治療」ではなく「予防」の手段にもなります。

日常生活でのリハビリの取り入れ方

リハビリは、特別な施設だけで行うものではありません。

毎日の生活動作に取り入れることで、継続的に効果を得ることができます。

「少しずつでも毎日」が、リハビリ継続の鍵です。

↓↓↓生活習慣については、是非こちらの記事もご覧ください。

【血圧管理で体を守る！】脳梗塞後の生活習慣とリハビリで再発予防

脳梗塞の改善事例

脳神経リハビリセンターで行っているリハビリの例をご紹介します。

【発症後1年４か月】40代男性・AN様・左脳梗塞の改善事例

ご家族様が知っておくべき再発予防と生活支援

軽い脳梗塞を経験された患者様は、一見元気に見えることもあります。

しかし、その陰には再発のリスクや生活上の不安が潜んでいます。

この章では、ご家族様ができる具体的な支援や生活上の配慮についてご紹介します。

生活習慣の見直しポイント（高血圧・糖尿病・喫煙など）

脳梗塞の再発を防ぐためには、生活習慣の改善が最優先です。

特に高血圧や糖尿病、喫煙習慣のある方は要注意です。

ご家族様の協力が、患者様の行動変容に大きく関与します。

改善が難しい場合は、医師・管理栄養士・保健師の連携も検討しましょう。

再発を防ぐための食事・運動・睡眠管理

基本的な生活リズムの安定が、再発防止の土台となります。

食事・運動・睡眠の3要素をセットで整えることが重要です。

ご家族様が伴走することで、無理なく習慣化しやすくなります。

食事制限に無理がある場合は、月に1回の「ご褒美日」などを設定する工夫も有効です。

精神的なケアと社会的サポートの重要性

脳梗塞の再発リスクは、身体だけでなく心の状態にも関係します。

孤立や不安が続くと、ストレスによる血圧上昇を招く場合があります。

ご家族様の声かけや関わりが、最大のメンタルサポートになります。

無理に励ましすぎず、安心できる存在になることが大切です。

ご家族様ができるサポートの具体例

日常の中で、ご家族様が行えるサポートには様々な方法があります。

無理のない範囲で、できることから始めることが継続のコツです。

以下に、実践しやすい具体例をまとめます。

過度な介入は、患者様の自尊心を傷つける場合があります。

適度な距離感で支えることが、回復への近道です。

まとめ

軽い脳梗塞は、症状が軽度であるがゆえに見逃されがちです。

しかし、放置することで再発や認知機能の低下を招く恐れがあります。

早期対応と継続的なリハビリ、生活習慣の見直しが予後を大きく左右します。

「軽いから大丈夫」ではなく、「軽いうちに対処」が大切です。

不安な場合は、専門機関や自費リハビリ施設への相談もご検討ください。

患者様とご家族様が前向きに生活を再構築できるよう、正しい情報と行動が必要です。

本記事でもお悩みを解決できない場合は、ぜひ弊社までご相談ください

弊社では経験豊富なセラピストが、ロボットやAIによる最新のリハビリを駆使してサポートさせて頂きます。

このようなお悩みを持つ方はぜひお問い合わせください。
↓お問い合わせはこちらから
＞＞仙台付近にお住いの方
＞＞東京にお住いの方
＞＞名古屋付近にお住いの方
＞＞大阪付近にお住いの方

Instagramでも最新のリハビリ情報を発信しています。

毎月先着5名様限定で無料体験を実施