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名古屋栄

脊柱管狭窄症で足に力が入らない原因と対処法【受診の目安を解説!】

こんにちは!愛知県名古屋市にある脳神経リハビリセンター名古屋栄で理学療法士をしている市橋です。理学療法士のキャリアは8年になります。

歩いていると急に足に力が入らない。

立ち上がりや階段で不安を感じ、「年のせい」「筋力不足」と思っていませんか。

実はその症状、脊柱管狭窄症が関係している可能性があります。

本記事では、リハビリ専門職の視点から原因・受診の目安・対処の考え方を整理します。

お読みいただいた方の生活の不便を解消する、第一歩となれば幸いです。

脊柱管狭窄症とは?

脊柱管狭窄症とは?

背骨(脊椎)の内部には脳から続く脊髄(神経の束)が通る「脊柱管」というトンネル状の空間があります。

脊柱管は前かがみで拡がる、腰を反ると狭まるという特徴があります。

脊柱管狭窄症とはこの脊柱管が狭くなることで脊髄が圧迫され、痛みやしびれを引き起こす病気です。

この章では、脊柱管が狭くなる仕組みと部位ごとの特徴、代表的な症状の理由について解説します。

脊柱管が狭くなる「仕組み」

前述の通り、脊柱管とは、脊椎の中央を縦に通る神経のトンネルです。

ここを通る神経は脳から続いていて、脊髄と言います。

加齢や生活習慣の影響により、以下の部位に構造的な変化が起こります。

  • 椎間板(ついかんばん):背骨のクッション  
    加齢により弾力を失い、潰れることで神経を圧迫します。
  • 椎間関節(ついかんかんせつ):背骨同士のつなぎ目
    変形や炎症によって骨の棘(骨棘)が生じ、神経の通り道を狭めたり、神経を刺激します。
  • 黄色靭帯(おうしょくじんたい):脊柱管の後方を覆う靭帯  
    加齢や姿勢の影響で厚くなり、脊柱管を圧迫します。

↓↓↓脊柱管狭窄症の原因については、こちの記事もご参照ください。
脊柱管狭窄症の原因を徹底解説!【頸部・胸部・腰部の違いと改善法】

このような変化が重なることで脊柱管を通る脊髄の圧迫が進行し、痛みやしびれが現れます。

症状の特徴として立位や歩行時に悪化し、前かがみで楽になることがあります。

腰部・頚部・胸部で異なる症状の特徴

脊柱管狭窄症は部位により原因と症状が異なります。

どの部分で脊髄が圧迫されるかによって、出る症状が変わります。

  • 頚部脊柱管狭窄症:腕や手のしびれや脱力感が生じ、箸が使いにくいなどの細かな動作障害がみられます。
  • 胸部脊柱管狭窄症:まれですが、歩行中に両足が重く感じたり、体幹のバランスが崩れやすくなります。
  • 腰部脊柱管狭窄症:お尻や脚にしびれ・痛みが出て、長く歩けない「間欠性跛行(かんけつせいはこう)」が代表的です。

姿勢や体位によって脊柱管の広さは変化し、前かがみ姿勢で症状が軽減する理由もここにあります。

頚部・胸部・腰部いずれの狭窄も、放置すれば、一部のケースでは歩行障害や手足の麻痺に進行するおそれがあります。

排尿障害や下肢の麻痺がある場合は手術が適応となる場合がありますが、状態によっては保存療法(薬物療法・運動療法など)で改善が期待できます。

改善が期待できる理由とは?

脊柱管そのものを広げることは難しいものの、筋肉・血流・神経の働きを整えることで症状を緩和できる可能性はあります。

リハビリでは、筋の緊張を緩め、関節の動きをよくすることにより、痛みの原因となる神経圧迫の症状軽減を図ります。

特に、腰部周囲の筋肉(体幹・殿筋・股関節)を柔らかく保ち、神経への負担を減らすことが、症状を改善する鍵です。

また、姿勢や歩行の癖を修正することで、再発を防ぎながら機能回復が期待できます。

このように、正しいリハビリを継続すれば、「治らない」と感じていた痛みも、少しずつ軽減し、再び快適な生活へと近づける可能性があります。

  • 脊柱管狭窄症は神経圧迫による慢性疾患です。
  • 腰部・頸部・胸部で症状が異なり、生活動作に影響を与えます。
  • リハビリでは、痛みやしびれを軽減し再発を予防を目指します。

脊柱管狭窄症で足に力が入らなくなるメカニズム

脊柱管狭窄症で足に力が入らなくなるメカニズム

この章では、脊柱管狭窄症で「足に力が入らない」と感じる理由を説明します。

筋力不足と誤解されやすい点を整理し、体の中で起きていることを分かりやすく解説します。

日常動作で症状が目立つ背景まで理解することが目的です。

神経の圧迫と運動機能低下の関係

結論として、足に力が入らない主な原因は神経への圧迫です。

神経は筋肉へ「動け」という指令を伝えます。

通り道が狭くなると、その伝達が弱くなります。

  • 神経の信号が届きにくくなります。
  • 筋肉は動けますが、力を出しにくくなります。
  • 疲れやすさや不安定感が増します。

筋肉そのものが壊れている状態ではありません。

「筋肉が弱った状態」と「力を出しにくい状態」の違い

筋力低下には種類があります。

脊柱管狭窄症では、後者が中心です。

  • 筋肉が弱った状態:長期の不活動が主因です。
  • 力を出しにくい状態:神経の伝達低下が主因です。

この違いを理解しないと、過度な筋トレで悪化することがあります。

代替策として、動作や姿勢の調整が有効です。

間欠性跛行と足の脱力が起こる理由

間欠性跛行とは、歩くと症状が出て休むと軽くなる状態です。

歩行で神経への負担が増えることが関係します。

歩行中に足の脱力やふらつきが出るのは、神経の働きが一時的に低下するためです。

動作(歩行・立ち上がり・階段)で症状が目立つ背景

症状は特定の動作で強くなります。

理由は姿勢変化による神経への負担です。

  • 歩行:反り姿勢で負担が増えます。
  • 立ち上がり:適切なタイミングでの急速な筋出力が必要です。
  • 階段:片脚支持で不安定になります。

リハビリ専門職は、動作の工夫で負担を減らすことを重視します。

正しい理解が、次の判断と対処につながります。

当センターでは、毎月先着5名様限定無料体験を実施しておりますのでお早めにどうぞ!

足に力が入らないときに注意すべき症状と受診の目安

足に力が入らないときに注意すべき症状と受診の目安

この章では、足に力が入らない症状があるときに、どのような状態で医療機関の受診をお勧めするかをお伝えします。

患者様やご家族様が判断に迷いやすい点を、リハビリ専門職の視点で解説します。

早めに医療機関へ相談すべきケース

足に力が入らない状態が続く場合は、早めの相談が安心につながります。

特に次のような変化がある場合は注意が必要です。

  • 休んでも脱力感が改善しにくい状態
  • 以前より歩ける距離が短くなっている
  • 片脚だけ極端に力が入りにくい状態

症状が進行しているサインの可能性があります。

転倒や生活動作に支障が出始めたときのサイン

足に力が入らない状態は、転倒リスクと強く関係します。

生活の中で次のような変化が出ていないか確認してください。

  • 立ち上がりでふらつく回数が増えている
  • 階段で手すりが欠かせなくなっている
  • 外出を控える場面が増えている
転倒は骨折や生活機能の低下につながるため、早めの対応が大切です。

排尿・排便の異常が示す重要な変化

足の症状に加えて、排尿や排便に変化が出る場合は注意が必要です。

これは神経への影響が強くなっている可能性があるためです。

  • 尿が出にくい、残る感じがある。
  • 急に我慢しづらくなっている。
  • 便秘が急に強くなっている。

このような場合は、早急に医療機関へ相談してください。

患者様・ご家族様が迷いやすい判断ポイント

「もう少し様子を見るべきか」と迷う方は少なくありません。

判断に迷ったときは、次の考え方を参考にしてみてください。

  • 日常生活が以前より不安になっている。
  • 症状の頻度や強さが増えている。
  • ご家族様が危険を感じている。

迷った時点で相談すること自体が、予防につながります。

早めに状況を把握することで、適切な治療やリハビリにつなげやすくなります。

次章では、治療とリハビリの役割分担について解説します。

脊柱管狭窄症で足に力が入らない場合の治療とリハビリの考え方

脊柱管狭窄症で足に力が入らない場合の治療とリハビリの考え方

この章では、足に力が入らない症状に対して、治療とリハビリをどのように考えるかを整理します。

自費リハビリ施設との親和性が高い考え方も、分かりやすく説明します。

保存療法で行われる主な治療の考え方

結論として、症状が急激でない場合は保存療法が選択されることが多いです。

保存療法とは、手術を行わずに症状の軽減を目指す治療の総称です。

  • 薬で痛みやしびれを和らげる
  • コルセットなどで姿勢の負担を減らす
  • 体の動かし方を調整する

症状を抑えながら日常生活を続けることが目的です。

一方で、症状が残る場合もあります。

その場合は、リハビリの関わり方が重要になります。

リハビリ専門職が関わる目的と役割

リハビリ専門職は、痛みの原因そのものを治す立場ではありません。

生活の中で神経への負担を減らす役割を担います。

  • 姿勢や動作の癖を整えます。
  • 転倒しにくい体の使い方を身につけます。
  • 不安なく動ける範囲を広げます。

保険外リハビリでは、時間をかけた個別対応が可能です。

↓↓↓自費リハビリ選びにお困りの方は、是非こちらの記事をご覧下さい。
【2025年版】自費リハビリの料金相場と選び方をわかりやすく徹底解説!

脳神経リハビリセンターのリハビリによる改善事例を紹介します。

【発症後2年】60代男性・脊髄梗塞・対麻痺の改善事例

手術中の合併症にて発症し回復期病院でのリハビリを経て自宅退院をされました。

退院後は週2回の訪問リハビリと自主トレーニングを継続して行ってきました。

より積極的な改善を希望され、当施設にお越しいただきました。

現在は、週1回のペースで継続的にリハビリに取り組まれています。

HAL®(装着型リハビリロボット)を用いた左足首の運動練習や、座位・四つ這い・立位での体幹機能トレーニングを中心に実施し、歩行動作の中で姿勢や動きの修正を反復して行いました。

その結果、体幹の前傾やねじれが軽減し姿勢が改善。

屋内での一本杖歩行が20m以上可能となり、フリーハンドでの歩行も10m以上行えるようになるなど、歩行能力の向上がみられています。

↓↓↓詳しくは、こちらをご覧ください。
【発症後2年】60代男性・脊髄梗塞・対麻痺の改善事例

脊柱管狭窄症ではどこの筋肉・動作を意識するのか

足に力が入らない場合でも、闇雲な筋トレは勧められません。

重要なのは、筋肉の使い方と動作の流れです。

  • 体幹と骨盤の安定性を意識します。
  • 片脚に負担が集中しない動きを練習します。
  • 反りすぎない姿勢を身につけます。

手術後に足に力が入らないと感じる理由と注意点

手術を受けても、すぐに力が戻らないことがあります。

これは神経の回復に時間がかかるためです。

術後は「動かし方の再学習」が重要になります。

痛みが減ったからと急に活動量を増やすのは注意が必要です。

段階的にリハビリを進めることで、生活の安定につながります。

次章では、患者様・ご家族様が日常でできる具体的な工夫を解説します。

足に力が入らない状態と向き合うために患者様・ご家族様ができること

足に力が入らない状態と向き合うために患者様・ご家族様ができること

この章では、足に力が入らない症状と向き合うために、日常生活の中でできる行動を整理します。

不安を必要以上に大きくせず、落ち着いて対応するための考え方をお伝えします。

日常生活で転倒を防ぐための工夫

結論として、転倒予防は小さな工夫の積み重ねが重要です。

無理に活動を制限する必要はありません。

  • 立ち上がる前に姿勢を整えます。
  • 段差や階段では手すりを活用します。
  • 疲れを感じたら早めに休憩します。

安全を意識することが、活動を続ける支えになります。

自己判断でやってはいけない運動や動作

運動は大切ですが、方法を誤ると負担が増えることがあります。

特に注意したい点を整理します。

  • 強い痛みを我慢して続ける運動
  • 反り姿勢を強調する動作
  • 回数や負荷を急に増やす運動

無理を感じた場合は中止することも大切です。

そのうえで、専門職へ相談すると安心です。

リハビリや医療機関へ相談するときのポイント

相談する際は、困っている場面を具体的に伝えることが大切です。

難しい表現を使う必要はありません。

  • どの動作で不安を感じるかを伝えます。
  • 症状が出る時間帯を共有します。
  • 生活で困っていることを整理します。

情報を整理して伝えることで、支援につながりやすくなります。

早期に気づき、対応することの大切さ

足に力が入らない症状は、生活の質に影響しやすい状態です。

安心して生活を過ごせるように、早めに対応することが重要です。

不安を抱え込まず、小さな変化に気づくことが大切です。

落ち着いて行動することが、将来の選択肢を広げます。

ここまで読んでいただいた内容が、患者様・ご家族様の判断の支えになれば幸いです。

無理のないペースで、できることから取り組んでいきましょう。

まとめ

まとめ

ここまでお読みいただき、ありがとうございます。

足に力が入らない症状は、とても不安になりやすいものです。

しかし、その原因や体の中で起きていることを知ることで、必要以上に怖がらずに向き合えます。

大切なのは、我慢することでも、無理に頑張ることでもありません。

小さな変化に気づき、困ったときに相談することが、安心した生活につながります。

この記事が、患者様やご家族様にとって安心の一助になれば幸いです。

本記事でもお悩みを解決できない場合は、ぜひ弊社までご相談ください

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この記事を書いた人
市橋 賢

市橋 賢

理学療法士

2017年に理学療法士免許を取得。回復期病棟、外来リハビリ、訪問リハビリを幅広く経験。2022年にチームリーダーとして名古屋市内の回復期病棟立ち上げ。
2025年4月から脳神経リハビリセンター名古屋栄に勤務。

私が、理学療法士を目指したのは、自分自身がリハビリを受けた経験があったからです。
そのときに味わった「また動けるようになった!」という感動は、一生忘れません。
一方で、祖母はリハビリを途中で諦めてしまい、寝たきりの生活になってしまいました。
その話を聞いたときの悔しさと無力感は、今でも忘れられません。
だからこそ私は、「当たり前にできたことを、もう一度当たり前にできるように」、一人ひとりに徹底的に寄り添いながらサポートしていきます。
リハビリは大変ですが、どこか安らぎを感じながら、共に努力していける関係性を大切にして、前向きな一歩を一緒に積み重ねていけたらと思います。