改善事例

CASE

BRANCH
名古屋
CATEGORY
麻痺

【発症後9か月】60代女性・脳梗塞の上肢機能改善事例

上肢機能(比較)

60代
女性

ご利用者様情報

年代
60代
性別
女性
疾患名
脳梗塞
発症からの期間
9か月
症状
右片麻痺
ご利用期間・回数
5か月/週2回/24回コース
リハビリ目標
字が書けるようになる/パソコン操作が行えるようになる

リハビリの記録

RECORD

ご利用までの経緯

約9か月前に脳梗塞を発症されました。急性期病院にて1週間入院し、お仕事の関係もあり、回復期病院には行かず退院されました。退院後、入院されていた病院での外来リハビリを週2回実施されていましたが、更なる手の機能改善を求め当施設へご来店されました。

体験時の状況

右下肢に著明な運動麻痺は認めず、独歩にて安定した歩行が可能でした。右手は肩・肘の運動は行えていたものの、手関節・手指の動かしにくさが著明にあり、書字や箸操作などに支障をきたしている状態でした。手関節や手指の使いにくさにより、肩や肘の動きでの代償が出現し、効率の悪い動かし方を行っていました。

リハビリ内容

入院中は1日合計2時間(PT/OT/ST)のリハビリを実施していました。退院後は、外来リハビリを週2回OTのみ実施している状態でした。外来リハビリでは、ペグ(訓練器具)の操作や書字動作の練習を行っており、日常生活での動作の反復練習が主体となっていました。

手内筋(手の中の筋肉)が動かせていないことから、筋肉が一時的に硬くなっている状態でした。そのため、指の開排や回旋など各関節を細かく動かし、筋肉の弾力性を出すことから始めました。また、骨と骨の位置関係を整えた上で手首や指を動かす練習を行い、本来使うべき筋肉に収縮が入るように反復して収縮を促しました。左手で動かしている感覚と右手で動かしている感覚を比較しながら、ご本人にも正しい動かし方を学んでいただくことで自主トレの精度を上げていきました。実際の書字動作やパソコン動作は、動作に必要な動きの構成要素を分解し、1つ1つの動きを練習し、達成していくことで実生活での右上肢の使用につなげていきました。自主トレは訓練実施ごとに意識するポイントや目標となる課題を明確にお伝えし、実施していただきました。

  • リハビリ中の画像
  • リハビリ中の画像
  • リハビリ中の画像
  • リハビリ中の画像

リハビリの結果

RESULT
リハビリ開始時に感じていた手の硬さや重さはほとんど感じなくなりました。手内筋を使って物品の把持が行えるようになったことで、細かな物品や一度にたくさんの物を把持することができるようになりました。また、指を伸ばしたまま手関節を動かすことができるようになり、肩・肘での代償動作が軽減しました。自助具の箸を卒業し、普通箸でのお食事が行えるようになり、左手で電話を把持しながら右手でメモをかけるようになりました。病前に右手で行っていた日常生活動作はほとんど右手で行えるようになり、日に日に書字の精度も向上しています。
  • リハビリ結果の画像

担当スタッフからのコメント

COMMENT
手関節・指にある程度の動きはあったものの、使える筋肉に偏りがあり同一のパターンでの動きでしか運動を行えない状態でした。また、使えていない筋肉は血流が行き届いていないことからの硬さが生じており、手を動かす際の違和感につながっていました。手や指を動かす際に、どの筋肉を使っているかを感じて頂きながら収縮を入れることで、様々な手の動きを実現できるようになりました。ご本人様が自主トレに意欲的に取り組んでくださったことも、この改善に大きく関わっていると思います。日常生活での動作が1つずつ行えるようになった報告をお聞きし、一緒に喜ぶこともできました。今後も、目標に向けて全力でサポートさせていただきます。
担当者の画像

棚橋 美帆

ご利用者様データ 改善実感率89% 実際の施設利用者様によるアンケート結果をご覧いただけます