お知らせ
NEWS
早期治療が大切な脳梗塞【リハビリを諦めていませんか?まだ大丈夫】
脳梗塞は患者様とご家族様の日常に大きな影響を及ぼす恐れがあります。
正しい情報が不足し、適切な治療やサポートを逃すことで、そのリスクが高まります。
この記事では、治療ガイドラインからリハビリテーションの成功事例まで、脳梗塞の治療に役立つ情報をお届けします。
患者様とご家族様が賢明な選択をされ、良い未来への一歩を踏み出していただければ幸いです。
脳梗塞とは?
脳梗塞は、脳出血・クモ膜下出血とともに、脳卒中に含まれる疾患のひとつです。
また脳梗塞は、脳卒中全体の約7割を占め、脳卒中の中で最も割合の大きい疾患です。
脳卒中についての統計を見ていきましょう。
脳卒中は、1951年から約30年にわたって死亡の原因の第1位でした。
下記のグラフをご参照ください。
現在では、その後の急性期治療の進歩により、「がん」「心疾患」に次いで第3位となっています。
ですが下記の通り、脳卒中の患者の全体の数はむしろ年々増加しています。
2020年時点では、国内の脳卒中患者は、約174万人となっています。
また脳卒中による死亡率が低下していることは、その後に後遺症を抱えて生活する方が増えているということでもあります。
介護認定の原因について
40歳~64歳の2号被保険者の方が、介護が必要となった原因でもっとも多い疾患は、脳卒中(51.1%)です。
現代の脳梗塞治療法
この章では、脳梗塞治療の最先端について解説します。
特にリハビリテーションとそれに関連する治療法にフォーカスします。
理学療法士としての視点から、患者様の回復を促進する実践的な情報をお伝えします。
最新の治療ガイドライン
最新の治療ガイドラインでは、リハビリテーションの重要性が一層強調されています。
特に急性期における迅速かつ適切な治療が患者の予後改善に重要であることが強調されています。
具体的な内容を詳しく説明します。
まず、リハビリテーションは脳梗塞の直後から始めることが推奨されます。
これにより、患者様の神経機能の回復が早まり、より良い治療結果が期待できます。
次に、個々の患者様の状態に応じて、リハビリテーション計画を調整することが推奨されています。
- 評価と分析:患者様の進捗状況を定期的に評価し、リハビリの効果を分析することで、必要に応じて治療法を調整します。
- 機能的手法:特定の運動や活動を通じて、失われた機能を回復させるための手法を取り入れ、日常生活での自立を促進します。
- ご家族の参加:患者様の回復プロセスにご家族が積極的に参加することで、患者様のモチベーションの向上とご家族の理解が深まります。
このように、ガイドラインに従うことで、リハビリテーションは治療法に留まらず、患者様の生活の質を根本から向上させるための手段となります。
急性期の治療方法とその重要性
脳梗塞の急性期治療は、病状の進行を食い止め、可能な限り早期に機能回復を促すことが目的です。
この段階での迅速な対応が、患者様の予後に大きな影響を与えるため、その重要性はとても高いです。
急性期の治療は、発症から数時間以内に行うことが多い「ゴールデンアワー」と呼ばれる時間内に実施されることが理想的です。
主な治療法を紹介します。
- 血栓溶解療法(rtーPA療法):発症後4.5時間以内に行わなければならない。特定の薬剤を使用して血栓を溶解し、脳血流を回復させます。
- 血栓回収術(ステントリトリーバー、血栓吸引カテーテル):血栓を網に引っかけて取り除く(ステントリトリーバー)、または掃除機のように吸引(血栓吸引カテーテル)して、血流を再び開通させる治療です。
症状が出て6時間以内、かつ脳の中でも大きな動脈(前方循環系の主幹脳動脈)が原因の場合に行うことが推奨されています。
これらの治療は、時間との戦いであり、速やかに行うことがとても大切です。
治療の遅れは脳組織の損傷を招くため、迅速な医療対応が求められています。
急性期の治療後、リハビリテーションを含む継続的な医療的管理が行われ、患者様の回復を全面的にサポートします。
↓↓↓「早期対応の重要性」についての詳しい情報は、こちらをご覧ください。
脳梗塞は最初の1週間が山?【早期対応の重要性とそのワケを解説!】
長期治療と管理
脳梗塞後の長期治療と管理は、患者様の持続的な回復と再発防止を目指しています。
ここでは、治療の持続性と生活の質の向上が主な焦点です。
長期治療は、急性期の治療後に患者様が直面する様々な課題に対処するために計画されます。
以下に主な治療についてご説明いたします。
- 継続的なリハビリテーション:機能的な改善と最大限の自立を促進するため、定期的に物理療法、作業療法、言語療法などが提供されます。
- 薬物療法の最適化:再発防止と関連する健康問題の管理のために、血圧薬、抗凝固剤、コレステロール低下剤などが医師の指示のもと処方されます。
- 定期的な医療評価:患者様の状態を定期的に評価し、必要に応じて専門家がそれぞれの治療計画を策定します。
- 生活習慣の改善:食事、運動、ストレス管理など、生活習慣の改善を通じて全体的な健康を向上させることで、再発のリスクを低減します。
脳梗塞のリハビリテーションと回復
この章では、脳梗塞後のリハビリテーションの各段階とその効果について解説します。
急性期から生活期に至るまでのリハビリテーションの流れと、患者様一人ひとりにあわせたリハビリ計画の重要性に触れたいと思います。
急性期のリハビリテーション
急性期のリハビリテーションは、脳梗塞発症直後から始め、患者様の早期回復を目指す重要な治療段階です。
この期間の介入は、患者様の将来の回復可能性に大きく影響を与えるため、特に重視されています。
急性期リハビリテーションの主要なアプローチを具体的に説明します。
- 早期モビリゼーション:脳梗塞後できるだけ早くから関節を動かしていくことが推奨されています。
安静を保つことも重要ですが、適切な時期から適切な関節運動を行うことで、拘縮などの二次的な合併症を防ぎ、身体機能の低下を抑えることが出来ます。
- 多職種の連携:理学療法士だけでなく、作業療法士、言語聴覚士、看護師、医師がチームとして連携することで、患者様の状態に最適な治療を提供することが出来ます。
各専門家が患者様の異なるニーズに対応し、NEEDに合わせた総合的なケアを実施することが大事です。
- 機能評価と治療計画の調整:患者様の身体的、認知的機能を詳しく評価し、個々の進行状況に応じて、個別の治療計画を策定します。
これにより、リハビリテーションの効果が最大に発揮されます。
急性期のリハビリテーションを、早期から積極的に行っていくことで、患者様の自立支援と社会復帰の可能性を高めます。
また、患者様とご家族様への教育も同時に行うことで、治療プロセスへの理解と協力を深めることが不可欠です。
回復期と生活期のリハビリテーション
脳梗塞からの回復期と生活期におけるリハビリテーションは、患者様が日常生活に再び適応し、自立するために重要です。
この段階では、機能の回復だけでなく、長期的な生活の質の向上を考えていくことも大切です。
回復期と生活期の主なリハビリテーションを紹介します。
- 個別リハビリプログラム:患者様一人ひとりの身体的、認知的、感情的状態を考慮したリハビリプランが作成されます。
このプランは、患者様の日常生活動作(ADL)の改善を目的としており、具体的な技能の訓練が記載されています。
- 継続的な評価と調整:患者様の回復プロセスを定期的に評価し、治療計画を定期的に見直すことが大切です。
これにより、治療の進行に合わせて最適なリハビリテーションが受けられます。
- 社会復帰のサポート:職業訓練所などと連携し、社会復帰に必要なスキルのトレーニングや、職場や学校への適応するための支援を受けられます。
このアプローチでは、仕事の再訓練プログラムや学習活動への参加促進が行われます。
- 心理社会的サポート:患者様が心理的にも健康を保つためには、精神的サポートも大切です。
カウンセリングやグループセラピーを通じて、患者様とご家族様が直面するストレスや不安に対処する方法を知る事が必要です。
これらは、患者様が脳梗塞後の生活で直面する様々な課題を乗り越えるのに役立ちます。
患者様のお身体の状態に合わせたリハビリ計画
脳梗塞リハビリテーションを成功させるためには、患者様一人ひとりに合わせた個別のリハビリ計画を作成する必要があります。
このアプローチは、患者様の特定のニーズと目標に焦点を当て、最適な回復結果を得るために重要です。
以下、ご本人様に合わせたリハビリ計画の作成における主要なステップと考えるポイントについてを詳しく解説します。
- 詳細な患者様評価:リハビリ計画の作成は、患者様の身体的、認知的、感情的評価から始まります。
この評価により、患者様の現在の機能レベル、潜在能力、回復の障害になりうる要因が特定されます。
- 個別の治療目標の設定:患者様ごとの具体的な治療目標を設定し、それに基づいて日々のリハビリテーション活動を計画します。
ここでは、運動能力の向上、日常生活動作(ADL)の自立、社会参加の促進などが検討されます。
- 多職種の連携:理学療法士、作業療法士、言語聴覚士など、様々な専門家が協力して患者様のリハビリ計画をサポートします。
それぞれの専門家が患者様の異なるニーズに応じた最適な治療を行うことで、総合的な回復を目指します。
- 定期的な進捗評価と計画の見直し:リハビリ期間中、患者様の進捗を定期的に再評価し、必要に応じてリハビリ計画の見直しを行ないます。
これを繰り返すことによって、患者様が常に最適なサポートを受けられるようになります。
ご本人様のお体に合わせたリハビリ計画は、患者様の機能回復を最大限に引き出し、可能な限り普通の生活を送れるようにするための鍵です。
リハビリテーションの成果と成功事例
リハビリテーションの成果は、患者様が日常生活に復帰し、自立度が上がることで実感されます。
ここでは、具体的な成功事例を通じて、リハビリテーションがどのように患者様の生活の質を向上させるかをご紹介いたします。
当社におけるリハビリテーションの成果を実証する改善事例を紹介します。
事例1
脳梗塞で3か月ほど入院され右上下肢に麻痺の症状が残存した方です。
まず、装具・杖なしでの歩行の獲得と生活の中で右手が使えるようになりたいとの希望があり介入いたしました。
2か月で歩行の姿勢は安定し、手も「手を洗う」「ズボンを掴む」などの動作ができるようになってきました。
↓↓↓詳しくは、こちらをご覧ください。
【発症後4か月】60代男性・武藤様・脳梗塞・右片麻痺の改善事例
事例2
7年前に脳梗塞を発症された方になります。
具体的には屋外での歩行の不安や靴の着脱動作が難しくなりました。
リハビリに週2回通われ、自主練習も行うことで歩行への不安はなくなり靴の着脱もスムーズに行なえるようになりました。
趣味の活動に出かけたりする外出の際の不安がなくなりました。
↓↓↓詳しくは、こちらをご覧ください。
【発症後7年】80代女性・森崎様・脳梗塞・右片麻痺の改善事例
事例3
脳腫瘍の摘出手術をされ、左片麻痺と高次機能障害、てんかんが後遺症として残存した方です。
リハビリを進めることで引きずりは改善し、左手の細かい動きも獲得できました。
また、歩きが安定したことでランニングにも挑戦できるようになり、ご本人の趣味であるジェットスキーも再開することができました。
↓↓↓詳しくは、こちらをご覧ください。
【発症後1年6カ月】50代男性・脳腫瘍手術後・左片麻痺の改善事例
これらの改善事例は、リハビリテーションを行なうことで、患者様の人生が実質的に改善する手段であることを明確に示しています。
まとめ
ここまでお読みいただき、有難うございました。
脳梗塞治療とリハビリテーションの全体像について総括します。
治療の各段階での手法、その方に合った個別のリハビリ計画の重要性、そして具体的な改善事例により、リハビリテーションが患者様の生活の質の向上をどのように実現しているかを解説しました。
今回取り上げた主要なポイントをまとめます。
- 急性期から生活期にかけてのリハビリテーションは早期介入から始まり、介入の内容によって、その後の患者様の自立と社会復帰に影響します。
- 患者様ごとに個別に策定されたリハビリ計画の作成が、治療の効果を最大化し、個々のニーズの達成につながります。
- 成功事例を通じて、リハビリテーションが患者様の生活にどのような肯定的な変化をもたらしたかを見ていただきました。
脳梗塞の治療とリハビリテーションは、患者様一人ひとりの状況に合わせた精緻な検討が求められる複雑なものです。
この記事が、回復を諦めかけていた患者様に届き、希望を取り戻していただけていれば幸いです。
本記事でもお悩みを解決できない場合は、ぜひ弊社までご相談ください
弊社では経験豊富なセラピストが、ロボットやAIによる最新のリハビリを駆使してサポートさせて頂きます。
・維持ではなく、改善をしたい
・青葉城址公園や松島へ家族と観光したい
このようなお悩みを持つ方はぜひお問い合わせください。
↓お問い合わせはこちらから
>>仙台付近にお住いの方
>>東京にお住いの方
>>名古屋付近にお住いの方
>>大阪付近にお住いの方
Instagramでも最新のリハビリ情報を発信しています。
毎月先着5名様限定で無料体験を実施しておりますのでお早めにどうぞ!
この記事を書いた人
細葉 隆
理学療法士
2006年に理学療法士免許を取得。
一般病院・訪問リハビリ・介護老人保健施設・通所リハビリと全てのステージで脳卒中を中心としたリハビリを経験。
2024年、公的保険で回復できなかったお客様の改善をしたいという想いから、脳神経リハビリセンター仙台に勤務。
私はこれまでに様々なお客様とそのご家族とリハビリを通して関わってきました。お客様の夢や目標に向かってチームとして、そしてセラピストとして携わってきました。私のモットーはお客様や家族の方と同じ方向を向き、寄り添いながら一緒に進んでいくことです。
脳神経リハビリセンターでは、充分な時間と最新の機材が整っており、リハビリを必要としている方の夢を叶える場所であると確信しています。
1回1回のリハビリを通じて、小さな変化や気付きに喜びを分かち合い、目標が達成に向けて一緒に頑張ってみませんか。
皆様との出会いを楽しみにしています。