【発症後11ヶ月】50代・男性・(F・J様)左片麻痺の歩行の改善事例
【歩行の改善】
- 50代
- 男性

ご利用者様情報
- 年代
- 50代
- 性別
- 男性
- 疾患名
- 脳出血
- 発症からの期間
- 約11ヶ月
- 症状
- 左片麻痺
- ご利用期間・回数
- 1ヶ月・週2回・16回コース(14回)
- リハビリ目標
- 装具を外して屋外を一人で歩きたい、農作業を再びしたい
リハビリの記録
RECORDご利用までの経緯
11か月前に脳出血を発症され、急性期・回復期病院に約5か月間ご入院。その後はご自宅に退院され、介護保険サービス(通所・訪問)や他社の自費リハビリを併用しながら、懸命にリハビリを継続されてきました。
「装具を外して、一人で外を歩きたい」「再び農作業ができるようになりたい」
そんな前向きな想いから、当センターの無料リハビリ体験にお越しいただきました。現在は、介護保険のサービスと併用しながら、週2回のペースで継続的に通所されています。
体験時の状況
初回来所時、屋外では杖と金属支柱付きの短下肢装具を使用して歩行されており、歩行のリズムや歩幅は比較的安定していました。
しかし、麻痺側の左足にしっかりと体重を乗せることが難しく、足首でのバランス保持にも不安が見られました。
より軽量で簡易な装具(SPS)への変更を試みた際には、足の指が靴に当たって痛みが出てしまい、スムーズな装具移行ができない状態でした。
このように、身体機能の回復が進んでいる一方で、装具を軽くすることには課題が残る状況であり、より専門的なアプローチが必要とされていました。
リハビリ内容
題となっていたのは、麻痺側の左足にしっかりと体重を乗せられないことと、それに伴う姿勢の崩れでした。
そこで当センターでは、以下の2つのアプローチを中心にリハビリを進めました。
① 足部の柔軟性と筋肉の促通
左足の足関節周囲の柔軟性を高めることで、踏み込み時の安定性を改善。あわせて、足部を支えるインナーマッスルを活性化し、バランスを保てる土台作りを行いました。
② 体幹と肩甲帯の強化
体幹の弱さが影響し、左足に荷重した際に体が横に崩れてしまう姿勢パターンが見られたため、体幹と肩甲帯(肩周囲の筋群)にもアプローチ。「体幹をまっすぐ保ちながら、足に体重をかける」という動作の再学習を進めました。
単に足部だけを見るのではなく、全身の連動性と機能的な動きの獲得を意識して、段階的にリハビリをしました。
リハビリの結果
RESULT・裸足での歩行時、以前はつま先が外側を向いていたのが改善
・足先の引っ掛かりが軽減され、歩行中の不安が減少
ご本人も日常生活での違いを実感されており、「前よりも動きやすくなった」といったポジティブな旨の言葉が増えてきています。
装具の段階的な軽量化にも手応えが出始めており、今後のさらなる改善が期待されています。
足底の外側(小趾側)での荷重ができず、足のインナーマッスルの活動が乏しい状態から改善が進んでいます。
現在では、屋外歩行を杖と足関節背屈サポーターを使用して実施し始めて頂いており、着実に歩行能力が向上しています。
この調子で、金属支柱付き短下肢装具からの卒業を目指して、一緒に頑張っていきましょう。
市橋 賢