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通所リハビリ(デイケア)・リハビリ特化型デイ・自費リハビリの違いについて

最近は介護事業におけるリハビリも多様化してきており、通所リハビリやリハビリ特化型デイサービス、保険外リハビリ(自費リハビリ)など多種多様な施設があります。「何が違うのか?」「違いが良く分からない」など利用サービスを選択するときに、思うことが多々あるのではないでしょうか。今回はそれぞれのリハビリの違いについて説明します。

1.通所リハビリ


対象となる利用者は介護認定を受けた方となります。施設は病院やクリニックの併設が一般的です。
理学療法士や作業療法士、言語聴覚士等の国家資格者による機能訓練や日常生活訓練が受けられるサービスです。
また、人員配置基準(介護保険のルール)で医師がいることを定められている点も特徴の介護サービスです。

1)通所リハビリのメリット

ルールで医師が少なくとも1名は配置されているので、もしサービス利用中に病状が悪くなった時でも処置が可能です。
資格者である「理学療法士」「作業療法士」「言語聴覚士」が1名以上配置されているため、専門的なリハビリの提供が可能です。

2)時間設定・料金について

各施設により違いがありますが、サービスは「短時間」「長時間」いずれも選択可能です。保険対象になっていますが、デイサービスよりは金額は弾みますが、比較的割安にてサービスを受けることができます。
料金設定は利用時間と連動して、金額も増える仕組みです。(*要介護者のみ)

3)どんな人が利用しているか

「医師に相談のうえでサービスを受けたい」「退院後もリハビリを続けていきたい」「リハビリも入浴も両方したい」など、退院後に介助サポートを行いながら、機能回復を目的とした方が利用しています。
第二号被保険者の場合は、介護が必要になった原因が特定疾病(がん、関節リウマチ、筋萎縮性側索硬化症、後縦靭帯骨化症、骨折を伴う骨粗鬆症、初老期における認知症、進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核変性症及びパーキンソン病、脊髄小脳変性症、脊柱管狭窄症、早老症、多系統萎縮症、糖尿病性神経障害、糖尿病性腎症及び糖尿病性網膜症、脳血管疾患、閉塞性動脈硬化症、慢性閉塞性肺疾患、両側の膝関節又は股関節に著しい変形を伴う変形性関節症)による場合もあるため、比較的重度な方が利用している印象です。
しっかりとリハビリをした上で、デイサービスへ変更するパターンもあります。

2.リハビリ特化型デイサービス

リハビリ特化型デイサービスとは、介護保険上では通所介護(デイサービス)に分類されます。先ほどの通所リハビリと同様に対象となる利用者は介護認定を受けた方となります。
機能訓練や身体の機能改善をコンセプトとしたデイサービスであり、機能訓練特化型といった運動がメインで午前中だけ・午後だけの半日型が一般的です。1日型のデイサービスで提供される食事、入浴、レクリエーションが無い施設が多いのが特徴です。レスパイトケア(介護者の介護負担の軽減)とは少し目的が変わり、『運動時間を多く確保し、利用者の身体機能の向上・改善』が目的となります。

1)リハビリにサービスを絞ったデイサービス

マシンなどのリハビリが充実している施設が多い傾向にあります。
機能訓練は「看護師」「理学療法士」「作業療法士」「言語聴覚士」「あん摩マッサージ指圧師」「柔道整復師」「鍼灸師」の資格を持った方でなければ行うことができません。必ずしも理学療法士や作業療法士がリハビリを行うとはされていません。また、大人数での集団リハビリと個別でのリハビリプログラムを設定することが一般的です。

2)時間設定・料金について

利用時間は午前・午後と短時間の提供となっている施設が多いです。料金は、介護保険の適用となるため介護度に応じて異なりますが、比較的安価です。

3)どんな人が利用しているか

介護予防に関心があり、リハビリに積極的に取り組める比較的軽度の方が利用している印象です。

3.自費リハビリとは

自費(保険外)リハビリは、医療保険・介護保険外で受けるサービスのことを言います。通所リハビリ・リハビリ特化型デイサービスなどは介護保険の認定がないと利用できませんが、自費(保険外)リハビリは介護保険の認定がなくとも利用できます。

1)オーダーメイド・短期集中で目標達成を目指すプログラム

自費(保険外)リハビリは、基本的に利用者にあったプログラムをオーダーメイドで作成し、セラピストがマンツーマンで予後予測をしてリハビリを提供します。担当が固定となりますので、お客様の要望に対して柔軟に対応することや、身体状況の評価・施術・自宅練習のアドバイスがじっくり時間をかけて受けられることができます。また保険内のサービスと比較して「単位数」「日数」の上限を気にすることなく利用できます。

2)料金について

保険適用外で全額自己負担なため、通所リハビリやリハビリ特化型デイと比較すると高くなる傾向があります。

3)達成目標について

理学療法士などのセラピストがお客様の身体評価を踏まえて、お客様の目標に向けた「最適解」の「リハビリ」と「期間」をご提案します。

4)どんな人が利用しているか

対応疾患は施設により様々ですが、脳卒中(脳梗塞、脳出血)、パーキンソン病、脳性麻痺、脊髄損傷、筋ジストロフィー、小児麻痺、脊髄小脳変性症などの幅広い疾患でお困りの方で、納得がいくまでリハビリに取り組みたい!という方に向いていると言えます。

この記事を書いた人
大野 真之介

大野 真之介

理学療法士 / 認定理学療法士(脳卒中)

2016年に理学療法士免許を取得。同年より愛知県内の大学病院で勤務し、回復期・急性期・外来のリハビリを経験。急性期ではSCU(脳卒中集中治療室)の専任理学療法士としても勤務。
これまで主に脳血管疾患・脊髄損傷・神経難病の方のリハビリに携わる。2020年に日本理学療法士協会の認定資格である認定理学療法士(脳卒中)を取得。2022年11月から脳神経リハビリセンター名古屋に勤務。
私は常に「一緒に進めるリハビリ」を心がけています。療法士がリハビリをするのではなく、お客様にも“動き方”や“変化”を知ってもらいながら、運動を通して目標達成を目指しています。目標に向けて一緒に挑戦していきましょう。全力でサポートします。