【発症後10か月】40代男性・K.I様|左被殻出血による右片麻痺|装具なしでの安定した歩行を目指した改善事例
- 40代
- 男性
ご利用者様情報
- 年代
- 40代
- 性別
- 男性
- 疾患名
- 左被殻出血
- 発症からの期間
- 10ヶ月
- 症状
- 右片麻痺
- ご利用期間・回数
- 4か月・週3回
- リハビリ目標
- 杖や装具を使用せず、安全かつ安定した歩行ができる
リハビリの記録
RECORDご利用までの経緯
単身赴任先で左被殻出血を発症し救急搬送。その後、地元の回復期病院へ転院し、約6か月間の入院・リハビリを経て自宅退院されました。
退院後もリハビリを継続し、T字杖と下肢装具を使用して歩行できるまで回復されましたが、ご本人は歩き方に納得されておらず、「装具を外して歩けるようになりたい」「右手も使えるようになって仕事に復帰したい」という目標を持たれていました。
特に「歩くときに右足を振り回さずに歩きたい」という思いから、当センターをご利用いただきました。
体験時の状況
リハビリ体験時は、T字杖と足の装具(オルトップ)を使用して歩いていました。
装具をつけていても、体重は杖と左足にかかりやすく、体も左側に傾いていました。そのため、右足を十分に使えず、足を外側に回すような「分廻し歩行」になっていました。
また、右足の感覚が鈍く、左足と比べて6割程度しか感じにくい状態でした。
右足にどのくらい体重がかかっているのか分かりにくく、右足で体を支えることへの不安もありました。
その結果、安心して支えられる左足に体重をかける傾向が強くなっていました。
リハビリでは「右足にしっかり体重をかけて、安定して立てるようになること」からはじめました。
次の段階として、右足でしっかり地面を蹴る力をつけ、脚が突っ張らず、自然に前へ振り出せるようになることを目指しました。
リハビリ内容
歩行に必要な「足にしっかり体重をかける力」「蹴り出す力」「足首をコントロールする力」「脚や体幹を安定させる力」を高め、安定した歩行につなげることを目的に練習を行いました。
①HAL®(足関節)
→ 足関節の運動を補助しながら、背屈・底屈の適切な動きを反復する。足関節の随意運動や歩行時の足部コントロールの改善を目的に行いました。
②片脚ブリッジ練習
→ 殿筋やハムストリングスを使い、骨盤を安定させる。片脚で身体を支える能力を高め、立位・歩行時の骨盤の安定性につなげる目的で行いました。
③10cm段差昇降(体幹伸展位)
→ 段差を利用して下肢への荷重・膝や股関節の伸展・バランス能力を練習する。体幹を起こすことで、下肢で身体を支えて持ち上げる動作を促す目的で行いました。
④右下肢の振出し練習
→ 母指球への荷重と蹴り出しを促し、反対側の下肢を前に振り出しやすくする。歩幅や歩行速度の改善につなげる目的で行いました。
リハビリの結果
RESULT・踵や爪先など、足のどの部分に体重がかかっているかを認識できるようになりました。
・両足でしっかりと身体を支え、左右均等に立つことができるようになりました。
・リハビリ場面では、装具を使用しなくても、足をまっすぐ前方へ振り出せるようになりました。
また、ご本人からも「普段の歩行の時も、大分まっすぐ足が出る様になってきましたね」とのお言葉があり、日常生活での歩行にも変化を実感されている様子がうかがえました。











課題の一つとして「歩行」が挙げられ、上肢のリハビリと並行して、歩行能力の向上に取り組んでまいりました。下肢については、「装具を外し、杖を使わずに歩くこと」を目標に設定しました。
装具を外すことを目指した理由の一つには、ご本人が大切にされているお気に入りのバスケットシューズを、再び自分の足で履いて楽しみたいという思いがありました。そのお気持ちを大切にし、ご本人の期待に応えられるよう、歩行練習を積み重ねてまいりました。
ご家族にも積極的にリハビリに関わっていただき、ご本人も高い意欲を持って、一歩一歩前向きに取り組まれました。その結果、目標に向かって着実に歩行能力の向上がみられています。
これからは、装具や杖に頼らず、ご自身らしいおしゃれな服装で街へ出かけること、そして再び仕事へ復帰することを目指して、リハビリを通してこれからもサポートしてまいります。
「自分らしい生活をもう一度楽しみたい」というご本人の思いを大切にしながら、これからも関わらせていただきます。
伊東 貴広