改善事例

CASE

BRANCH
名古屋

【発症後1年7ヵ月】50代男性・脳梗塞・右片麻痺の改善事例

リハビリ経過

50代
男性

ご利用者様情報

年代
50代
性別
男性
疾患名
脳梗塞
発症からの期間
1年7ヵ月
症状
右片麻痺
ご利用期間・回数
11ヵ月・週1~2回・24回
リハビリ目標
右手で物を掴む・ご飯を食べる

動画

MOVIE
  • リーチ

  • 上肢の挙上

  • HAL

リハビリの記録

RECORD

ご利用までの経緯

脳梗塞を発症し、急性期病院にて保存加療されました。その後、回復期病棟に移り、約4ヵ月間リハビリを実施され、屋内は杖と装具にて歩行が可能になりました。退院後は外来リハビリを継続されましたが、期限の関係でリハビリ頻度が減ってしまったため、通所リハビリとの併用しながら当施設をご利用頂きました。

体験時の状況

初期は上肢の筋の緊張が非常に高く(MAS:2~3)、動作時に指や肘が曲がってしまうため、手を伸ばして物を掴むことが困難でした。日常生活で麻痺側を使う場面はほとんどない状態ででした。体幹の崩れも著明に認め、動作時には崩れが強くなってしまっておりました。

リハビリ内容

上肢の筋を直接的に緩めたり長さを出す練習を実施し後、体幹~肩甲骨を安定させる練習を実施しました。その後、体幹や肩甲骨を保った状態でHALを使用し、前腕や手首など末梢の動きを促しました。感覚障害が少なく、道具を使用することで筋の緊張が緩みやすい傾向にありました。そのため、物品を使用した練習も取り入れつつ介入しました。

  • リハビリ中の画像
  • リハビリ中の画像
  • リハビリ中の画像

リハビリの結果

RESULT
初期は麻痺に加え、動作時に筋緊張が高くなる(亢進する)ことにより、日常生活ではほとんど使えていない状態でした。それによって、肩~前腕にかけて筋が短くなってしまっていました。
肩甲骨や体幹が安定したことで肘を伸ばしたり手先の動きが可能になり、日常生活での使用頻度も増えてきました。筋の長さも徐々に改善してきています。
初期は電気などでアシストして何とか物が掴める状態でしたが、現在は小さい物(大豆・ビー玉など)を摘まんだり、スプーンも使用できるようになってきています。

担当スタッフからのコメント

COMMENT
筋の緊張が高いこと(亢進)に対し、体幹・肩甲骨を安定させた上での末梢(手先)の動きの練習を実施しました。HALを使用することで代償を抑えることができたかつ、反復して量を稼ぐことができたことも改善に繋がったと考えます。脳の損傷部位から苦手と考えられる動作の環境設定や課題設定は工夫して実施しました。
現在は、ドアの開閉・電気のスイッチ・歯磨き粉のキャップ開閉・衣服を掴むなどの動作が麻痺側で可能になっています。食事にも少しずつチャレンジして頂いております。ご自宅でもご家族のサポートのもと、常に意欲的に取り組んで頂いていることは改善の大きな要因だと考えます。
今後も麻痺側での食事動作の獲得に向け、精いっぱいサポートさせて頂きます。
担当者の画像

大野 真之介