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パーキンソン病の震える症状対策!【いつがよく出る?】

こんにちは!仙台市にある脳神経リハビリセンター仙台 理学療法士の細葉です。理学療法士のキャリアは18年になります。

パーキンソン病による手の震え、足の震えなどの症状には、どのように対処したら良いのでしょうか。

手足の震えは、時間と共に日常生活への影響が大きくなっていく恐れがあります

今回は、震えの特徴、発生タイミング、対処法まで、詳細に解説します。

この記事で、症状に対処する実用的な方法を知っていただき、日常生活の維持にお役立ていただければ幸いです。

パーキンソン病とは?

パーキンソン病とは?

手や足の震えは、パーキンソン病の代表的な症状のひとつです。

 
パーキンソン病を理解することで、手足の震えをはじめとした症状への適切な対応に繋がります。

パーキンソン病の概要

パーキンソン病は、脳内のドーパミンを生成する神経細胞の不具合により発症する病気です。

この病気は主に、以下の三つの運動症状が出やすいことで知られています。

  • 手足の震え
  • 筋肉のこわばり
  • 動作の遅さ
これらの症状は、日常生活におおきな影響をおよぼします。

病気は少しずつ進行し、症状は時間とともに強くなるとされています。

原因

パーキンソン病の主な原因は明らかにされていませんが、研究によりいくつかの要因が分かってきています。

・遺伝的要因:特定の遺伝子変異がリスクを高めることが知られています。

・環境要因:農薬や溶剤など、特定の化学物質への接触が関係している可能性があります。

・加齢:高齢の方は、発症リスクが高くなります。

これらの要因は、1つまたは2つ以上組み合わさることで、パーキンソン病の発症に繋がると考えられています。

ただし、パーキンソン病を完全に予防する方法は今のところ無いとされています。

そのため早期発見と管理が大切になってきます。

患者数

国内のパーキンソン症候群の患者数

国内で継続的にパーキンソン症候群の治療を受けている患者数は、厚生労働省が2022年6月に公表した

「令和2年(2020)患者調査」(33ページをご参照下さい)で、28万9000人と報告されています。

これは「平成29年(2017)患者調査」から112万7000人も増加しています。
患者調査

また年齢別の統計(政府統計資料)を見ると、65歳以上が26万7000人で全体の92.4%を占めており、

高齢の方が圧倒的に多いことが分かります。

パーキンソン病の主な症状

パーキンソン病の主な症状

この章では、パーキンソン病に伴う主な症状について、全体的な概要と、具体的な症状を解説します。

全体的な症状の概要

パーキンソン病は、主に運動機能に影響を及ぼす神経変性疾患です。

症状は進行に伴い、以下のような特徴があります。

・初期 軽度の手足の震えが出始める

・中期 時間と共に筋肉のこわばりや動作の遅さが顕著になる

・後期  日常活動に支障を来たすまで症状が進行する

運動症状

パーキンソン病の運動症状は、日常生活に大きな影響を及ぼします。

↓↓↓パーキンソン病の日常生活への影響についての詳しい情報はこちらをご覧ください。

パーキンソン病の進行度と症状【日常生活への影響は?】

具体的な症状は以下の通りです。

動作の遅さ

起き上がりや立ち上がり、歩行が緩慢(ゆっくり)になりやすい

筋肉の固さ

全身の筋肉がこわばり、体が伸びにくくなる(特に朝起きた時に顕著)

他にも声が小さくなる、表情が乏しくなるなどが挙げられます

手足の小刻みな震え

じっとしているときに震えが生じ、動作とともに震えがなくなる

手の指先を擦り合わせる、踵で床を打つ(貧乏ゆすり)ような震えが出やすい

 (特に休息時に発生)

バランスが取りにくくなる

前かがみになりやすく、足が前に出にくくなり、躓きやすくなる

バランスを崩した際も咄嗟の一歩が出にくくなる

(しばしば転倒につながる)

非運動症状

パーキンソン病には、非運動症状も見られます。

これには以下のような症状があります。

睡眠障害

寝付くまでの時間が長くなり、睡眠時間が短くなる

夜中に何度も目が覚めやすくなる 

(特に夜間の不安や悪夢が頻発)

自律神経失調症状

起立性低血圧(立ちくらみ)や便秘が多くなる

情緒不安定やうつ症状、不安感の増大

認知機能、記憶力の低下

これらの運動症状と非運動症状は、患者様の日常生活に大きな影響を及ぼします。

そのため、精神的なサポートや身体的なケアを受けることが大切です。

震え(振戦)について

震え(振戦)について

この章では、いよいよパーキンソン病の震えの特徴、発生のタイミング、それに伴う体の変化、そして効果的な対処方法について説明します。

震えはパーキンソン病の典型的な症状で、日常生活に大きな影響を及ぼすため、詳しくお伝えできればと思います。

震えの特徴

パーキンソン病における震えは特定の条件で出現しやすくなることがあります。

主な特徴は以下の通りです。

手の震え

 最も一般的な症状で、特に休息時によく見られます。

 指先を擦り合わせるような震えが出やすい

足の震え

 座っているときや寝ているときによく見られます。

 踵で床を打つ(貧乏ゆすり)のような震えが出やすい

その他の部分

 頭部や顔の筋肉が震えることもあります。

震えのタイミング

震えの発生タイミングは、その日の疲れや精神状態によって異なります。

主なタイミングは以下の通りです。

休息中

 休んでいる(座っている、寝ている)ときに震えが起こりやすいです。

ストレスがあるとき

 精神的なストレスが震えを誘発または悪化させます。

突然動作したとき

 急に立ち上がった時などに震えが生じることがあります。

関連する体の変化

震えは他の身体的な変化と密接に関連しています。

これらの変化を理解することは、症状の管理に役立ちます。

筋肉の緊張

 震える部位の筋肉が固くなることが多いです。

 腕の震え(上腕二頭筋、力こぶを作る筋肉)

 足の震え(下腿三頭筋、ふくらはぎの筋肉)

バランスが取りにくくなる

 筋肉が固くなり、伸びにくくなるため、姿勢を保つことが難しくなり、バランスを保てなくなります。

疲労感の増加

 安静時からの震えによって常にエネルギー消費が行わている状態であるため、疲れやすくなります。

震えへの対策

ここでは、震えを軽減するための有効な方法をご案内します。

・薬物療法: ドーパミン補充薬やその他の神経調整薬が有効です。

・運動療法: 特定の運動プログラムが震えを抑えるのに役立ちます。

・日常生活での対処: 定期的な休息やストレスケアが震えの管理に有効です。

これらの対策をすることで、長期的な日常生活の維持に繋がります。

治療方法

治療方法

この章では、パーキンソン病の治療法に焦点を当て、薬物療法、手術療法、リハビリテーションの3つの主要な方法を詳細に説明します。

薬物療法

薬物療法は、パーキンソン病の症状管理に一般的に用いられる方法です。

主な薬として以下のものがあります。

・レボドパ(ドーパミン前駆体)

・ドーパミン作動薬

・ MAO-B阻害薬

これらの薬は、症状を軽減し日常生活への影響を抑えることが目的とされていますが、長期使用による副作用には注意が必要です。

↓↓↓パーキンソン病の薬物療法についての詳しい情報はこちらをご覧ください。

パーキンソン病の薬物療法【今できることと今後の展望】

手術療法

重度のパーキンソン病患者様には、薬物療法だけでは不十分な場合、手術療法も選択肢のひとつとなります。

代表的な手術の方法は以下の通りです。

深部脳刺激(DBS)

これは、特定の脳領域に電極を埋め込み、電気刺激により症状を管理するものです。

リハビリテーションの役割

リハビリテーションは、患者様の運動能力と自立性を維持するために重要な役割を担います。

主なリハビリテーションの方法には以下のものがあります。

・運動療法

・言語療法

・ 作業療法

これらは、患者様の日常生活の質を向上させ、症状の進行を遅らせることが目的です。

手足の震えに有効とされているリハビリ方法とはどんなものがあるでしょうか?

精神的なストレスがあるときや急な動作を行ったとき、筋肉が固くなった時、疲労が溜まった 時などに震えが起きやすくなります。

今回は脳神経リハビリセンターで行なっている、パーキンソン病で固くなりやすい筋肉の緊張を落とす、自宅でも行える内容をご紹介します。 

手のストレッチ

やり方

 ・椅子に座って背筋を伸ばします(立った姿勢でもOK)

 ・壁に手のひらを着きます(手のひらは天井に向けます)

 ・体を前に倒していき、腕の内側の筋肉を伸ばします。

手のストレッチ

胸とお腹のストレッチ

やり方

 ・クッションをお腹の下に敷きます。

 ・クッションの上にうつ伏せになります。

 ・ゆっくり深呼吸して胸とお腹を伸ばします。

(できる方は無理のない範囲で少しずつクッションを外して高さを低くしていき、背中を反らせていきます)

胸とお腹のストレッチ

肩のストレッチ

やり方

 ・椅子に座って背筋を伸ばします。

 ・前方のテーブルに手を置きます。

 ・体を前に倒していきます(ゆっくり息を吐きながら)

肩のストレッチ

まとめ

まとめ

最後までお読みいただき、有難うございました。

この記事を通じて、パーキンソン病という疾患についての理解を深めていただけたことと思います。

病気の基本情報から、手足の震えをはじめとする具体的な症状、効果的な治療法、そして日常生活での対処方法まで、様々な情報をお伝えしました。

この記事が、病気と向き合う不安や困難を少しでも軽減し、安心で安全な日々を送るための助けになれば幸いです。

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この記事を書いた人
細葉 隆

細葉 隆

理学療法士

2006年に理学療法士免許を取得。
一般病院・訪問リハビリ・介護老人保健施設・通所リハビリと全てのステージで脳卒中を中心としたリハビリを経験。
2024年、公的保険で回復できなかったお客様の改善をしたいという想いから、脳神経リハビリセンター仙台に勤務。

私はこれまでに様々なお客様とそのご家族とリハビリを通して関わってきました。お客様の夢や目標に向かってチームとして、そしてセラピストとして携わってきました。私のモットーはお客様や家族の方と同じ方向を向き、寄り添いながら一緒に進んでいくことです。
脳神経リハビリセンターでは、充分な時間と最新の機材が整っており、リハビリを必要としている方の夢を叶える場所であると確信しています。
1回1回のリハビリを通じて、小さな変化や気付きに喜びを分かち合い、目標が達成に向けて一緒に頑張ってみませんか。
皆様との出会いを楽しみにしています。